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※写真は想像上の物体であり、実在する人物、団体とは全く関係ありません。 |
●"VGR"はできるのか?
〜ラック前時代の黎明期〜
VG-8発売当初、コレ一台で足下に置きコントロールするなら、フット・ペダル付きのこのフォルムは最適だろうと考えていたが、その後、GT-5、GR-30といった床面上空間の2次元的面積飽和と、そこに存在するペダル類、フット・ペダル(スイッチ)約20個、エクスプレッション・ペダル3個、バンクシフト・ペダル2個、この数を目前にして、一瞬にしてパッチ・チェンジするなど、一人の人間が演奏中、しかもただでさえテーマを間違えたりしているのに不可能なことは明白な状況となった。さて、人間とは考える葦であるからして、これらのペダルをMIDIというものを利用して統合しようとするのはもはや必然であり、当初、その方法として、GT-5のペダルをマスターコントローラとして使用し他のディバイスをMIDI OUT,THRUを利用して接続した上でパッチ切り替え、ヴォリューム・コントロールしようという魂胆が浮上。ところが、これらのディバイス、デモンストレータが同時に3台使用するといった前提では作られていないため、MIDI THRUというものがない。従って、一旦GT-5からでたMIDIをなんらかの機器で分岐し、それをVG,GRにそれぞれ送り込む、という方法が必須となった。
上記の接続をし、MIDI Channel,Patch control,Control Change(Volumeは#CC=7)の設定をすれば、GT-5のフット・ペダルで全てのディバイスのパッチ・プログラムを変更でき、ヴォリュームもGT-5からリモート・コントロールする格好になる。が、しかし、このMIDI分岐デバイス、これが…なかなかないのだった。最近ではこの手の機器はコンピュータ用の「MIDI INTERFACE"として進化し、たかだかこの分岐をするのに数万円もかかったりする。試しに電源をとらない普通のMIDI INTERFACEを使用したところ、パソコンによる電源供給がないと、どちらか一方にしかMIDI信号を送れないことがわかった。やむを得ず、ステージ上にマックをセットしてこの分岐方法を使ったこともある。このときのマックは単にインターフェースに電源を供給していただけだというのが笑える。
●ラック化へのネアンデルタール期 |
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ここで思いつく計画といえば、GT-5に代わるラック・デバイスGX-700の利用と、MIDI FOOT CONTROLER FC-200(Roland)、そしてラック型のMIDIパッチ・ベイだ。ラック型MIDIパッチ・ベイとは、MIDIの分岐の他、接続先の設定がつまみなどで瞬時に変更でき、しかもリーズナブルなものだ。これらの機器を使用することにより、ラック比率50%を獲得できる。また、GR-30は非常に小型なので、既存のラック・トレイなどに納めることができるので問題ない。問題はVG-8だ。これは横幅が底面で丁度50cm。なぜ50cmにしたのかがよくわからんが、これは19inchラック規格(約43.5cm)を遙かに上回っている。従って既存のラック・ケースでは収納すら不可能で、仮にショック・マウント式のラックであってもレールを変更するなど加工が必要で、この場合、レールはネジでなくリベットで固定してあるので通常、出来上がったものを改造することはできない。そこでこの収納が可能なラックをオーダーすることになったというわけだ。このラックは52cmまでの幅の機器が上部と下部に収納できるようになっていて、中段部分は19inch幅になるように当て木された上でラック・レールが取り付けられているオーダー品である。この設計は全て自分で図面を引いた。問題点はやはりVGの固定方法だったが、これは内部で止めてしまうと引き出してエディットできなくなるので両側に硬質スポンジで土手を作って差し込む、という方法にしてあった。使っているウチにスポンジが欠けてくるので輸送時の問題も生じた。機能性としては、特にMIDIパッチ・ベイが中古品で2千円くらいだったわりに前面にもMIDI IN/THRUを備えており実に使いやすいものだったため、そこへFC-200のMIDI OUTを差し込めばよい、という良さがある。しかしまあ、ほんとに、このページのタイトルのような"VGR"なんつうものがあればほんとにいいけどね。一応、海外のVG-8サイトではラックへの載せ換えを請け負う人がいるとか。 |
![]() GX-700、MIDIパッチベイ、VGの他、ミキサー、エフェクター、アンプ・ヘッドを搭載。GR-30はラックの上に”外付け”。VGは底面で硬質スポンジによって固定されているだけ。 |
●現在のラック状況 |
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今回のバージョン・アップはMacOS Xのジョブス氏基調講演を受けて行われた大幅な改良で、4月29日に行われるRoland sound-workshop/秋葉原Laox楽器館のデモより使用される。内部にはIDEドライブ、SCSI装置などは一切ない。また、エアポートもサポート対象外だ。 VG-88を前面に引き出したところ。スライダーがしっかり支えているのでこれでもぐらつくことはなく、場合によってはFC-200なしで、このペダルをマスター・コントローラに使用できる。 |